2007年05月24日

惜しい!? の宿・・・第2弾

惜しい!の宿?A・泊村国民宿舎もいわ荘(泊村大字興志内村字茂岩223)

さて、というわけで(どういうわけだ)、「いい宿なんだけどなあ。ちょっと惜しいなあ」というお宿を紹介する個人的企画の第2弾。
積丹半島の南側に位置する泊村の盃温泉郷に、ずどーんとそびえ立つ「泊村国民宿舎もいわ荘」です。温泉郷とはいいながら、はっきり言ってほかの宿は目にも入らない。まず外観とスケールが全然違います。切り立った崖というか巨岩を背に、「なぜこんなところにこんな建物が?」といぶかしみたくなる立派な宿で、すべての客室から弁天岩(目の前の海にじゃまくさく鎮座ましましている)が見えるように配慮したユニークなギザギザ構造も楽しい。
客室は、モダンな見かけによらず和室中心ですが、洋室とともに広くて清潔で快適。食事も、なにせ津波が来たら直撃間違いなしってほど日本海に近いわけで、海のものが新鮮でうまい。何の変哲もないホッケの開きでさえ、近所の漁師さんの手づくりではないかと思われるほどうまい。ちなみに、盃地区はウニがうまい浜でもありまして、痛風持ちでなくて予算さえ許せばウニ三昧もこたえられません。風呂はもちろん天然温泉で、大浴場が珍しい2階建て構造になってます。つまり裸で1階の浴場から2階の浴場へと自由に移動できるわけで、子供にもウケそうな楽しさ。ミニマムながら露天風呂もあり、ついつい長風呂してしまう宿です。──で、なにが「惜しい」のかというと、フロントの応対が悪い。以前、仕事でここに泊まろうとして、昼ごろに電話したところ、横柄な感じのおっさんが応対に出ました。「○日に1泊したいんですが」と言うと、「何人でお泊まりですかあ?」となめた口調で訊いてくる。「1人です」と答えると、妙な間があってから、「あー、あいにくその日はお部屋いっぱいですねえー。申し訳ありませんねえー」と、たちまち誠意ナッシングのお答え。いっぱいだあ?シーズンオフのド平日にぃ?人を疑うことを知らない純朴な私は、電話を切ったあと、「フロント従業員の交替パターンは多忙な時間帯、つまりチェックインが集中する夕方を挟んで遅番、早番と分かれているに違いない」と考え、宿泊客のチェックインが一段落する8時ごろまで待ってから電話を掛けなおしました(どこが純朴だ)。すると案の定、遅番と思われるまったく別の女性スタッフが応対に。「○日に1泊したいんですが」と同じように切り出すと、1秒とおかずに「はい、ご用意できます」との答え。「え?予約でいっぱいじゃあないんですか?」と白々しく訊いてみると、きょとんとした声で「は?いいえ?この日はほとんどのお部屋が空いておりますが」。後日、この地区の事情に詳しい知り合いにこの話をすると、「あー、相変わらずそんなことやってるんだ、あそこ。国民宿舎だからお役所体質のおっさんがいるんだよね。1人で宿泊しようとする客を、勝手にウソこいて断わったりするんだよね」。………いい宿だけど惜しい、というシリーズ
なんですが、考えてみると惜しいどころの騒ぎじゃなくて、サービス業失格の宿かも(2回目にして早くも企画倒れの予感)。
posted by elly at 15:01| ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月02日

惜しい!の宿@・ホテル野口(大樹町2条通10)

お久しぶり。前回はマイ・ワースト宿の隠し玉を炸裂させたので、今回はいい宿……といっても、いつもただ単にいい宿では面白くないというご批判もあるようなので、「いい宿なんだけどなあ。ちょっと惜しいなあ」というのをご紹介してみます。勿体つけて@なんて入れましたが、これっきりになったらごめんなさい。
さて、大樹町のホテル野口。ここは10年ほど前までは野口旅館と名乗っていました。適度に日本旅館のたたずまいを残していて、廊下や階段が入り組んでいて、奥行きのある複雑な構造が気に入ってました。そして食事がうまい。大樹町は秋サケやシシャモ、カニ、ホッキなどが獲れる漁業の町で、新鮮な魚を使ったその料理は、派手さこそないものの、栄養のバランスが取れた、品のいい好感の持てるもので、ここに泊まるのが楽しみだったものです。
それが突然の完全リニューアル!ショックでしたねー。よもやホテルになるとは、どう頭をこねくり回しても想像すらできなかった。で、行ってみると、小規模ながらなんとも近代的できれいな建物に変身している。「ほんとにここか?」と疑いたくなるほどの変貌ぶりでした。泊まってみて二度びっくり。部屋はまさしくホテル。広くて清潔で、バス・トイレ付きの洋室。2階廊下のどん詰まりには天体望遠鏡やら立派な本棚やらがあって、文庫やコミックが並んでいて、静かで落ち着いた雰囲気をかもし出しています。あの迷路のような旧館のイメージはかけらも残っちゃいません。共同トイレの、あの脳天までキーンと来るようなアンモニアの異臭も皆無(当たり前か)。
全部で14室しかないのも、騒がしくなくて大変によろしい。見違えるように美しくなった食堂で食べる肝心の食事は、相変わらずの美味。食材次第で和食・中華・洋食と、なんでもござれのメニュー構成で、ていねいに作られた一皿一皿がうれしく、いけないと思いつつもおかわりを繰り返してしまいます。
え?なにが「惜しい」のか?はい、たった一つ、宿のオヤジが客商売向きじゃないんですね。別に怖い顔でもないし、客を絞めたりなめ回したりする趣味があるわけでもない、ごく普通のオヤジさんなんですが、なまじ宿がすごくいい感じなので、無愛想で頑なな表情・物腰が必要以上に際立ってしまうんですねー。きっと、まじめ一徹な料理人気質の人で、客扱いが苦手なんだろうなー苦痛なんだろうなーとしみじみ思ってしまいます。腕のいい料理人に、たまに見かけるタイプではないでしょうか。そういう要素がまったく気にならない人にとっては、おそらく十勝南部の宿の中でも屈指の宿でしょう。実は私も気にならないほうで、逆にあれこれと話しかけられたり、やたらと愛想がいい宿のほうがたまらんので、ここは個人的に好きな宿です。(もやしもん)
posted by elly at 10:28| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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